当研究室では、従来は構造制御も構造描写も困難であった非晶質を主体とするカーボン系材料に関し、有機合成や化学気相蒸着の手法を用いて原子・分子レベルからのボトムアップ的な材料合成を行い、有機結晶のように構造を規定できる金属カーボン構造体、グラフェンからなる3次元構造体をはじめ、種々の新しいカーボン系構造体および複合材料の調製を進めている。また、先進のカーボン材料分析技術を利用し、カーボン系材料の反応性、耐食性、触媒能等、様々な化学的特性を分子論的に理解し、その精密制御を行っている。さらに、調製した新規材料をスーパーキャパシタ、二次電池、燃料電池、ヒートポンプ、新規エネルギーデバイス、機能性吸着材、触媒、ヘルスケアなど幅広い分野へ応用する検討を、国内外の多数の研究機関および企業と連携しつつ進めている。