鉄鋼に代表される各種基盤材料の製造プロセスは、その製造量の膨大さから、資源・エネルギーの消費量も膨大で、これらを抑制し、循環型社会の実現に資するための変革が求められています。その方策として、現行プロセスの高効率化、資源対応の強化、革新的プロセスの開発などがあり、その実現のためには、熱力学的なプロセス原理に加えてプロセス内部で生じる微視的な現象や原料の反応特性を理解し、新たなプロセスを設計していく必要があります。本研究分野では、環境適合型のプロセス開発に向けて、各種素材原料の物性値や反応特性の熱力学、熱工学、移動現象論や反応工学などの手法による解明、素材製造プロセスに広く見られる混相流動現象の流体力学、粉粒体工学などの手法による定量化を行い、これらの知見を先端の熱流体解析手法を用いた熱流体解析の枠組みに組み込むことで、各種素材製造プロセスの数値シミュレーション技術の開発と定量評価・設計に取り組んでいます。また、新たな熱エネルギー回収および貯蔵プロセスの開発も進めています。