本研究分野は、放射光X線により物質中の電子構造をナノレベルで可視化し、新しい機能を持った材料を開発する設計指針を確立することを目標としています。現在、私達は最先端の軟X線放射光光源である「次世代放射光施設」(図1、2023年度に青葉山新キャンパスに完成予定)を強力に推進しています。これまで私達が独自に開発を進めてきたX線回折・顕微・分光法の計測手法及びマキシマムエントロピー法などの画像再構成の解析手法を、次世代放射光施設が実現する未踏の光源に適用することで、X線ナノ可視化技術の革新を目指します。また、学術と企業が課題解決に向けて1対1の強固なチームを作る新しい産学連携の形「コアリション(有志連合)・コンセプト」(図2)を通じ、次世代放射光施設をオープン・イノベーションのゆりかごとし、新産業創成に繋げることを目指しています。