無機材料の多くは金属や合金,酸化物ですが、窒化物や金属間化合物などの無機化合物も材料としての高いポテンシャルを有しています。多元系の無機化合物には、まだ見出されていない化合物や、既知化合物であってもその機能が十分に明らかにされていない化合物が数多く存在します。本研究分野では、新規化合物の探索的な研究や、新規合成法による純良な試料の合成、また、それらの物性評価や機能発現のメカニズムの検証を実験や理論計算によって行うことで、熱電材料、超伝導体、硬質セラミックス・金属などの非酸化物系化合物を中心とした新規材料を開拓することを目指します。こうしたボトムアップ型の研究は、従来の材料の概念を一転させるような性能や機能を有した物質の発見につながる可能性もあり、大学において継続して行うべき研究であると考えます。